「教区の日」カテドラルに代表者等集う

11月23日(水)「福岡教区の日」の集いがカテドラル大名町教会で行われた。

福岡・北九州・佐賀・熊本、教区内各地区の小教区からの信者代表や司祭
また教区内にある修道会からも代表者などが集った。
はじめの祈りのあと、司会進行を務める川上惣一神父は
今年1月、教区報に掲載された福岡教区長、宮原良治司教の年頭の挨拶にあった
「教区の日」開催について宮原司教から趣旨、目的、思いを直接この場で伺い
司教さまと私たちの意志疎通を図り、より良い一歩を踏み出すための時間としたいと挨拶した。

宮原司教は「教区の日」の意味を語る前に、まず教会とは何か、教区とは何かと言うところから
入って行きたいと話し、カトリック教会のカテキズムから「教会」とは典礼集会をさすと同時に
キリスト者の地域共同体、あるいはすべてのキリスト者の普遍的集いである。
「教会」とは、神が全世界からお集めになる神の民のことです、この教会は地域共同体に
存在し典礼集会、特にエウカリスティアの集会として現れます。「教会」は神のことばと
キリストの聖体とによって生かされ「キリストのからだ」となっていくのです。
また「教区」とは、司祭団の協力のもとに司牧するよう司教に委託された神の民の一部分である
こうして自分の牧者に結ばれ、その牧者によって福音と聖体を通して聖霊において
集められた教区は部分教会を構成する・・・その中に一・聖・普遍・使徒継承の
キリストの教会が真に現存し働いている・・・。「教区の日」の意味合いは司教を中心に協力者である
司祭団とともに教区民が一つに集まって(司祭・信徒・修道者)教区の目に見える姿が現れる・・。
どちらかと言うと教会の活動や姿、在りよう・・そのもっとも基本的単位は家庭であり、
通常は小教区の中でそれぞれの単位で活かされていると思います。また地域によっても
様々な様相、在り方、違いがあるかとは思います。部分がいかに活躍していたとしても
全体との調和の中で部分や小教区、全体や教区がいかされているのか・・・
いろいろな部分があって一つのキリストのからだである・・
それが教会の姿ですから様々な在りよう、違いはあっても良いのですが
部分は全体のために全体は部分のために・・互いが支え合い存在する・・。
それぞれの違いをいかしながら教区全体をどれだけ活き活きとできるだろうか・・
そういったところを考える場も必要であるということです。私が着座した時に
福岡教区が緊急的に取り組むべき課題はなにか、中長期的に取り組むべきものはなにか
司祭団、修道女連盟、信徒使徒職協議会の方に教えてくださいと質問しました・・。
司祭団からは、「司祭召命の育成」「教区組織の見直し」「信徒の養成」の3本柱が出されました。
そこで司祭団から出された緊急課題「司祭召命の育成」について2年間取り組んでまいりました
・・と振り返り、年頭の挨拶に至った流れと出された大枠のテーマについて説明し、今年は
「キリストの救いの秘儀を学び、追体験し、生き生かし、伝える」この四つの要素を念頭におき
「キリストの救いの秘儀を知る」ということに焦点をあて、各小教区で全員が学ぶ機会を
工夫して、現状打破する一歩を踏み出しましょう・・それがキリスト者としての信仰生涯学習となり
全体が活き活きとした、一つのキリストのからだとしての歩みにつながるものとなる・・。
「教区の日」とは、小教区で集まり、それぞれが活性化するために行ってきたことを
互いに振り返り分かち合い、教区民が一つの主の食卓を囲んで共通理解のもとに
一つの方向へ向かって、一つのキリストのからだであることを確認して歩みを進める・・
そういった教区全体の活性化に結びつけたいという思いから、この時期に
「教区の日」を設定したと話され、質疑応答に入った。

質問として、@今年のテーマ「教区の目標」と言うのであれば、もっと分かりやすい短い言葉で
スローガンのようにハッキリとした言葉で決めていただかないと伝わっていないのではないのか・・?
A教区の目標が出て・・それに向かって、手、足・・ひとつのからだの一部である小教区の目標も
出てくるが、なかなか目標に向かって信徒全員が一致して歩むと言う意識をもつことは難しい
やはり具体的で明確な事柄で伝える必要があると思う・・。
B信仰生涯学習という言葉は分かるが、信徒の信仰養成というのであれば小教区や地域でも
様々な取組が行われていると思うが、司教区で信仰養成を行う場を持ちたいと言うことですか?
などの質問が出された後、それぞれに宮原司教は答え地域や小教区の場だけではなく
「教区の日」という教区全体での振り返りと確認、ともに学び生かしあう場が必要であると認識を示した。

全体集会の終わりに福岡、北九州、佐賀、熊本、各地区のそれぞれから1件ずつ年間テーマからの
取り組みを発表して、昼食休憩後に各地区に分かれての取り組みの報告や地域で共同できる
取り組みなどの模索、次年度「教区の日」開催へ向けた準備委員(各地区から司祭1名、信徒1名)の
選出などについて話し合われた後、各小教区からの代表参加者、司祭が聖堂に集い
ミサがおこなわれ、はじめての「教区の日」を終えた。

最初の「教区の日」は事実上、各小教区などからの代表出席のような形となったが
教区内の多くの人々を集め「教区の日」を意義あるものとするには開催場所や
開催時期を含め、時間をかけて準備する必要があるのでは?との感想も聞かれた。