第14回「北九州平和の集い」
~いのちを大切にする社会をめざして in北九州~

8月10日、日本カトリック平和旬間の行事として第14回北九州平和の集いが開催された。
今年9月に教区で開催される「第38回正義と平和全国集会福岡大会」の実行委員長である、
中村彰神父が講演を
担当し、ご自分の50年の歩みも振返りながらカトリック教会の
平和への取り組みに
ついて関連づけて話した。

はじめに中村師は9月に行われる全国集会について触れ「時のしるし」を感じる・・・
日本の教会の流れの中で今回の全国集会が予定されていたと思うと話した。
まず第二バチカン公会議の中で出された4つの憲章~典礼憲章、教会憲章、
神の啓示に関する教義憲章、現代世界憲章について触れ~典礼憲章、私たちの信仰生活の
中心から始まって・・・社会に向かって出て行こうと言う現代社会憲章で終わりと言うことを
象徴的に思う。第二バチカン公会議で社会から遊離していた教会の姿勢が
変わったと言っていい。例えば正義と平和全国集会が福岡教区ではじめて開かれますが
この正義と平和協議会というものについても教皇さまが設置しなさいと言われたから
今の形がある。日本の教会に一番大きな影響があったのは1981年のヨハネパウロ2世教皇さまの
来日だったのだと思います。教皇さまの名前を見れば分かるように第二バチカン公会議の
姿勢を守っていきますと宣言しているようなものですね。教皇さまが日本に来られた時に
日本の司教団に言われたことは、一つ目に福音宣教をしっかりしなさいということ。
二つ目が平和への活動、取組をしなさいということ。三つ目が殉教者の列福運動をしなさいと
いうことであったと聞きます。第二バチカン公会議から25年経って公聴会によって
日本の教会の基本方針と優先課題が出され「開かれた教会づくり」というテーマで
NICE1が開かれたんですね。それまで日本の教会は「~のために」だったのですが
「~と共に」と上から目線ではなく広がりを見せてきたと言っていいでしょう。
1995年に阪神淡路大震災がありました・・・ボランティア元年と言われましたが。
この時に大阪大司教区は谷間に生きる教会といいますか・・・この震災によって教会のあり方を
見直すことになったと言います。「開かれた教会」「~と共に」と言っても社会との壁が
あったのですが、教会の人たちが社会の中に入って行って交わりが深くなったと聞きます。
2000年代に入ってからは日本の司教団から出された「いのちへのまなざし」・・・
そして2011年の東日本大震災~この時でてきた言葉がオールジャパン
何か大きな苦難があった時に神さまはそこに働かれている~時のしるしがあると思います。
地震、津波、原発事故・・本当に悲惨なことなのですが・・残された私たちは
自分たちの生き方を見直さなければいけないと言うことなのですね~。
最後に、9月に行われる「正義と平和全国集会」についての案内をし、
今回の平和の集いと同じテーマである「いのちを大切にする社会を目指して」
~見て、聞いて、知って、働く~について説明し講演を終えた。

 

台風11号の影響でポツポツ雨が降る中、駐車場では恒例の各ボランティアグループの
ブースが設けられ、クッキーあり、まんじゅうあり、そして途上国
現地の方々の作品など、
多くの方が買い求めて協力してくれました
。聖堂内では5グループの方々の活動の報告もあり、
子ども達は「
子供の広場」で覚えた手話の振り付けをしながら歌を歌ってくれました

 

 

集いの終わりに北九州地区信徒使徒職協議会の追立泰治会長(行橋教会)が挨拶に立ち、
どう考えても、安倍政権は(この国)は今、平和に背中を向けようとしていると感じます。
いくら「戦争をしようとする意図は
まったくありません」と言っても、政権の今までの施策を見れ
決して平和に向かってはいません。子どもたち孫たちのために、本当に「二
度と
過ちを繰り返さない」ためにも、わたしたちは無関心でいてはい
けないと思いますと話した。
 牧山勝美神父(北九州地区地区長・小倉教会主任)は、はじめて北九州の「平和の集い」に
参加させていただきました。とても準備がよくできていて内容が充実していると感じました。
私自身、皆さんのお話を聞きながら考えさせられたり反省させられたり・・いろいろと
思うところがありました。今日の私たちの思いはお互いに共有できると思いますし
神さまに通じていると思います。皆さま今日はありがとうございましたと挨拶し閉会となった。