北九州平和の集い2015'
~平和のために働く決意を新たに~

8月6日(広島原爆の日)から8月15日(終戦記念日)までの
カトリック平和旬間の間に行われる「北九州平和の集い」が
長崎原爆の日である8月9日(日)にカトリック小倉教会で行われた。

例年にも増して暑い夏、酷暑ともいえる真夏の午後の日射しのせいか?
それとも長崎県出身の信者さんの多い北九州地区…長崎で開催されている
平和行事と重なった為か?今年は約230名~250名ほどの参加者と
少な目ではあったが、各カトリックアクショングループの出店や子ども広場、
活動グループの発表、バンド演奏による聖歌、子どもの広場など、
例年とかわらず充実した内容で開催された。

開催の挨拶で「平和の集い」担当の深堀勝人神父(湯川教会主任司祭)は、
この暑い中、多くの皆さんがこうして集ってくださることを感謝しています。
実行委員会のなかで言ったことですが、「平和運動」は誰にでもできる…ただ私たちは
平和を願う時に「祈る」ことを必ずします。神に祈りながら行うことは私たちにしかできません。
キリストの平和をもたらしたかったら、祈りなしには実現しないと言うことを、
信仰を持って大切にしてほしいと言うことです。私たちは政治家でも社会運動の人間でも
ありません、信仰ある者として雄々しくあれたらと思います。そんな時にふと、殉教者のことを
思い浮かべます。彼らは、ある社会的な地位にあったとしても国を裁くのではなく、
抑圧する国に対してイエス・キリストへの信仰を証していったのだと思います。
私たちが信仰の証を平和と言う実現のなかで行ってゆければと思いますと挨拶した。
また「戦後70年司教団メッセージ」について講演した川口敏神父(大分教区事務局長司祭)は、
司教団メッセージの中身の説明になるかと思いますが、このメッセージをだした司教団の
思いを、少しでも私たち信者として理解して行ければと思いますと話し、なぜ司教団が
2月25日という早い段階でこのメッセージをを出したのか?一つには、今の日本の
政治状況に対して、このメッセージが一つの歯止めになるようにという思いがあったと
思いますし、日本カトリック平和旬間が始まるきっかけとなる1981年2月25日、広島での
ヨハネ・パウロ2世教皇の平和アピールが行われた日に合わせて出されたのです。
実はこのメッセージには私たちが思っている以上に大きな影響力があるのです…この
日本の司教団のメッセージをアメリカのカトリック新聞が全文翻訳してアメリカの議員たちに
配布し、日本の司教団の考えを伝えていますね…と話を進め、メッセージが宗教的に、
また福音に則したものとして書かれていることなどを話し、最後に「私たち日本の
カトリック教会は小さな存在ですが諸教派のキリスト者とともに諸宗教の信仰者とともに、
さらに全世界の平和を願うすべての人たちとともに平和を実現するために働き続けることを
改めて決意します。」と書かれたメッセージの結びに触れ、牧者であるイエスの代理として
司牧することを委ねられた司教団が言っているのです、信仰を持って受け止めるべきでは
ないでしょうか…と話した。

 
 
 

集いの終わり「平和祈願」の部に合流した子どもたちが奉納をする時に、「子ども広場」で
放蕩息子のたとえ話から平和への思いを表現した大きな作品が聖堂の後ろの2階席から
垂れ幕のように吊るされ、信仰育成部会担当の大塚了平神父(直方・田川教会主任司祭)が
皆さんに説明し、「平和の大工」の歌に合わせ、子どもたちが手話の振り付けを披露した。
例年に比べ少ない参加者だったとはいえ伝えるべきことは、しっかりと伝わる内容の集いとなった。