2013'福岡地区「平和を祈る集い」
福島の現実その叫び~回心への聖地その希望~


 

8月10日(土)、平和旬間を迎え福岡地区では「平和を祈る集い」が開催された。
今年の「平和を祈る集いは」2部構成で行われ、第1部として福島の現実とその叫び
~回心への聖地その希望~と題して「白河みみずく」の金澤弘子さんの講演会が行われた。
「福島は、何ひとつよくなっていません。 毎日まいにち悪くなる一方です。」と、
吐き出すように話す金澤さんの話しに、会場には大きな無力感さえも感じられました。
「万に一つ、安全が確保されて原発が再稼働したとして、毎日出る
たくさんの放射能を含んだ使用済み核廃棄物をどうするのでしょうか?
 どんどんこの地球上に溜まっていく廃棄物をどうするのですか? 
子孫に何万年も消えない核の被害を残し続けるのですか?」
「再稼働など考えられないことです。言い尽くせない恐ろしさを、政府も東電も
報道規制をかけて皆さんに届かないようにしているのです」と、福島の今を語られた。
 彼女が取り組んでいる仮設に住まざるをえない多くの人々の傾聴ボランティアを
「白河みみずく」というグループを起ち上げ、取り組む中で出会い知りえた
深く苦しみ、悲しむ福島の人々の姿を紹介した。
 永久に帰ることのできない自分の町、家。そこには祖先の墓があり、
自分もそこに安らぐはずだったところ。 「死んでも難民です、と言われた
仮設の人のことばの悲しみがわかりますか?」とも彼女は問いかけていた。

 

第2部では、福岡地区カトリック女性の会が2012年8月から1年かかりで準備し、
7月28日に終了したばかりの、福島支援「博多にきんしゃい」プロジェクトの
実行委員長だった目良信子さんからのグループ発表があった。 
金澤さんの話しとも重なる福島の人々の福岡での様子が報告され、最後に
目良さんは「福島の親子に寄り添い続けることができますように!」と結び報告を終えた。
「白河みみずく」の金澤弘子さんのすごく熱のこもった話に、福島の現実を知らない
参加者の多くは声もでなかったことと思います。同時に、2週間前に
「博多にきんしゃ~い」に関わった人たちは、あの福島からの30人を思い浮かべながら、
彼らがこの暑さにもかかわらず見づ知らづの福岡に一時の保養を望んだ気持ちが
痛いほど伝わってくる集いとなりました。