神の母聖マリア 1月1日(世界平和の日)

祝福された家族

〔聖書朗読箇所〕
 第1朗読  民数記(民数記 6:22-6:27)
 第2朗読  使徒パウロのガラテヤの教会への手紙
              (ガラテヤ 4:4〜4:7)
 福音朗読 ルカによる福音 (ルカ 2:16〜2:21)


【メッセージ】

 主の降誕(クリスマス、12月25日)から8日目の1月1日、
 教会では「神の母聖マリア」の祭日をお祝いします。
 また、今日は「世界平和の日」でもあります。

 今日の第1朗読で語られるように、「主があなたを祝福し、
 あなたを守られるように」(民数記6章24節)と神は人々に
 「祝福」「守り」「恵み」「平安」を約束し、願われています。
 そして、主による「祝福」「守り」は、
 イエス・キリストという人間の姿を通して、この世に実現しました。

 マリアはキリストがこの世に生まれるために、その身を差し出しました。
 そして、イエスの成長と働きのために、母として、
 日常の営みの中で具体的に関わっていきました。
 イエスの受難、復活の後も、弟子たちの母として、
 マリアは「イエス・キリストがこの世に生き続けるように」
 「主の祝福がこの世に満ちるために」生涯を捧げました。
 この「祝福」は個人的なものに留まりません。
 今日の第2朗読で「わたしたちを神の子となさるためでした」
 (ガラテヤの信徒への手紙4章4?5節)とあるように、
 わたしたちは「神の子」として家庭的な交わりに招かれています。
 
 2018年「世界平和の日」のメッセージで、フランシスコ教皇は
 移住者や難民たちに平和が取り戻されるよう、
 また移住者や難民たちと共に平和を築くよう呼びかけていますが、
 そのためにも「わたしたちが一つの家族の一員であることを
 悟らせてくれる観想的な視点」が大切だと述べています。

 移住者や難民の問題に限らず、社会から排除され苦しんでいる人、
 問題を誰にも打ち明けることが出来ずに孤立している人がいます。
 祝福された家族の一員としての交わりを回復できるように、
 私もマリアに倣い、日常の営みの中で具体的に関わっていきたいと思います。

 「神の慈しみによって、わたしたちも刷新されましょう。
 イエスに愛されましょう。その愛の力がわたしたちの生をも変容させますように。
 そしてわたしたちは、神が大地を潤わせ、全宇宙を護り、義と平和を花咲かせる、
 この慈しみの道具となりますように。」
 (『教皇フランシスコのことば365』2013年 3月 31日メッセージ)

                       執筆者:平尾千衣子