主の降誕 12月25日
いのちが生まれるとき
〔聖書朗読箇所〕
第1朗読 イザヤの預言(イザヤ 9:1-9:3、9:5-9:6)
第2朗読 使徒パウロのテトスの教会への手紙
(テトス 2:11〜2:14)
福音朗読 ルカによる福音 (ルカ 2:1〜2:14)
【メッセージ】
「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。」
(ルカ2章10〜11節)
「きょう、わたしたちのために救い主が生まれた」との
喜びが与えられていること、
その喜びをともに分かち合う仲間がいることを感謝し、
心より主の降誕のお祝いを申し上げます。
昨年12月25日、クリスマスの日、私は日記に
「寂しさと抑うつ気分をもったまま迎えたクリスマス」と綴ったあと、
教皇フランシスコの言葉を書き添えています。
「羊飼いたちと一緒に、ご降誕の場に向かいましょう。
私たちのすべてを、孤独や心の傷さえもイエスのもとに運びましょう。
そのとき私たちは、イエスのもとで、クリスマスの本当の心、
神さまから愛されるすばらしさを感じ取って喜ぶことができるでしょう。」
日記の続きには、この言葉に促されてミサに出かけ、
その日に出会った人々を通して受けた愛に気付き
感謝する様子が記されていました。
一年の歩みを振り返ると、この繰り返しだったように思います。
そして、「ご降誕の場」は日常生活のあらゆる場面、
人々の中にあるようです。
わたしたちが、お互いを心にかけ、
すべてのいのちが大切にされるために支えあうとき、
「わたしたちのために救い主が生まれた」と宣言でき、
喜びを分かち合うことができるのでしょう。
「イエス」という名を知らなくても、
愛、ゆるし、一致、平和、真理、希望があるところに
イエスは誕生されているのです。
「民全体に与えられる大きな喜び」と告げられたように、
この喜びがすべての人のものとなるよう、
キリストに結ばれながら、新しく始まる一年を歩んでいきたいと思います。
執筆者:平尾千衣子