2021年8月 平和を祈る
日本のカトリック教会では8月6日~15日を「日本カトリック平和旬間」と定めています。
2019年、教皇フランシスコも長崎と広島を訪れ、平和への思いを下記の様な言葉で述べています。
「人の心にあるもっとも深い望みの一つは、平和と安定への望みです。核兵器や大量破壊兵器を所有することは、この望みに対する最良のこたえではありません。」「この場所は(長崎爆心地公園)、私たち人間が過ちを犯しうる存在であるということを、悲しみと恐れとともに意識させてくれます。」「(広島にて)思い出し、共に歩み、守ること。この三つは、倫理的命令です。」
今回は8月9日の「平和を祈る集い」(主催:福岡地区信徒使徒職協議会)でも祈られた、ヨゼフ・アベイヤ司教作成の祈りを紹介します。
爆撃によって、破壊された街の一角に
子どもが泣いています。周りには誰もいません。
家も家族も失ってしまいました。
自分で理解できない悲惨な状況を目の前にして、
涙を流して自分の苦しみを訴えています。
何回もテレビや新聞で伝えられた場面です。
戦争は破壊と死のみをもたらすものです。
慈しみ深い天の父よ、
私たちは、こういう時にあなたに向かって、
「どうしてこんなことをお許しになりますか」と、
つぶやくことがよくあります。
しかし、考えてみれば、この問いは、実際に、
私たち自身に向けられるべきです。
あなたが私たちに下さった平和に飢え渇いている心
人の苦しみを見て痛む心を
私たちはどこへ捨ててしまったのでしょうか。
天の父よ、泣いている子どもの涙は、
あなたご自身の涙です。
平和は、賜物であると同時に、
私たちの責任であることを悟らせてください。
私たちの主イエス・キリストによって。アーメン