2021年 第36回「世界青年の日」(11月21日) 教皇メッセージ
「起き上がれ。わたしはあなたを、あなたが見てきたことの証人にする」
(使徒言行録26章16節 参照)
— 起き上がって証言してください。―
目の見えなかった者が光と出会った体験を、自分の中に、他者の中に、そしてあらゆる孤独に打ち勝つ教会の交わりの中に、神の善と美を見た体験を。
— 起き上がって証言してください。―
人との関係に、家庭生活の中に、親子の会話や若者と老人との対話の中に、築かれうる愛と尊敬を。
— 起き上がって守ってください。―
社会正義、真理と公正、人権、迫害されている人、貧しい人と弱い立場の人、社会にあって声を出せずにいる人、移住者たちを。
— 起き上がって証言してください。―
驚きに満ちた目で被造界を見られるようになり、地球をわたしたちの共通の家と理解させ、総合的な(インテグラル)エコロジーを守る勇気を与えてくれる、新たなまなざしを。
— 起き上がって証言してください。―
失敗した人生も立て直せるということを、霊的に死んでしまった人も再び立ち上がれるということを、奴隷にされた人々も再び自由を得られることを、悲しみに押しつぶされた心が再び希望を見いだせるということを。
— 起き上がって証言してください。―
キリストが生きておられることを喜びをもって。キリストの愛と救いのメッセージを、あなたと同世代の仲間たちに、学校、大学、職場、デジタル世界といった、あらゆる場で伝えてください。
※教皇メッセージの全文は、下記よりご覧いただけます。
◆ 2021年 第36回「世界青年の日」 教皇メッセージ (2021.11.21)
世界青年の日とは
1984年、あがないの特別聖年に、教皇ヨハネ・パウロ二世は大十字架(380cm)を聖ペトロ大聖堂の祭壇脇に設置し、それを「主イエスの人類への愛のしるし」として青年らに託しました。以来、この十字架は巡礼のシンボルとして諸国を旅しています。国連が定めた国際青年年(1985年)の受難の主日に、青年らはこの十字架とともに教皇のもとに集まりました。そして教皇は、毎年受難の主日を「世界青年の日」として祝うよう定め、以後2~3年に一度WYD(ワールドユースデー)が開かれるようになりました。
※ 次回の「世界青年の日(ワールドユースデー)」リスボン大会は、2023年8月1日から6日まで行われます。
2020年に教皇フランシスコは、各方面の要望を踏まえ協議を重ねた結果、次年より世界青年の日を「王であるキリストの祭日(年間第34主日)」に変更すると発表しました。
祝われる日は変わりますが、この日の中心にあるのはつねに、人類のあがない主イエス・キリストの神秘です。