2023 ワールドユースデー(WYD)リスボン大会

                       


             

ワールドユースデーリスボン大会報告

福岡教区熊本地区 武蔵ヶ丘教会 大水あかり

 福岡教区七月下旬から八月上旬にかけての約二週間、ワールドユースデーリスボン大会に参加させていただきました。

 私は初めての海外。合計約20時間の空の旅のあとバスに乗り、リスボンで行われる本大会までの間に滞在したのはコインブラです。ここにある聖アントニオ教会の敷地からはとても綺麗な街並みや自然が見下ろせて、外国に来たんだということを感じました。ここに住む人たちは皆あたたかく、まるでもともと知っていた友達か家族のように私たちに接してくれました。そこの人々と密度の濃い関わりがあっただけに、自分の語学の拙さも痛感しました。ホストファミリーなどの人たちと、たくさん話したいのに話せないというのが悔しくて、泣いたこともありました。でも私にとって大きかったことは、その感情を今回初めて会った日本人のルームメイトの子と分かち合えたことです。私がコインブラで一番心に残っているのは実はこのことで、この出会いを神様に感謝しています。

 そして本大会はというと、どこに行っても人が多く興奮に次ぐ興奮でした。教皇歓迎式典、十字架の道行、そして本大会の教皇ミサで教皇様を見ることができ、私たち青年の為にここまで来てくださったと思うと嬉しくて仕方ありませんでした。教皇様は、「神様はいつも私たち一人ひとりを、名前で呼んでおられる。」と何度も言われました。人間全体を、というより、個人としての私たち一人ひとりを愛しておられるという意味のことも言っておられました。このことを胸にとめていれば、私はどんなことがあっても恐れず生きていけます。

 まだ、余韻から抜けきれません。なにより、私はカトリック信者で良かったと心から感じています。

                

「共に歩む喜び」

福岡教区熊本地区 武蔵ヶ丘教会 坂本愛子

 私が今回のWYDの中で最も多くの気付きを得た時間は、教皇ミサの会場であるテージョ公園まで、約10㎞の道のりを歩いた数時間だ。大きなバックパックを背負って、真昼の照りつける太陽の下、未経験の長距離を歩く挑戦は、覚悟してきたとはいえあまりに過酷な試練だった。

 しかし過酷なだけではなかった。疲れて下を向いて歩いていると、誰かが心配して声をかけてくれた。「頑張ろう!」笑顔と共に手渡されたその一言が、どれだけ私を元気づけ、励ましてくれたことか。声をかけてくれたその人も、きっとつらかったに違いないのに。陽気に歌を歌いながら歩く若者もいた。私は確かに疲れていたけれど、その歌声を聞いていると疲れを忘れられる気がした。グループ全体の空気も明るくなって、足取りは軽くなったように思えた。

 道中、日本以外の国から来た青年たちともたくさんの出会いがあった。歓声をあげながら喜びと共に互いの国を受け入れた私たちには、もはや国境はなかった。将棋倒しの事故が起きても不思議ではないくらいの人ごみに揉まれるときもあったが、ひとつの怒号も上がらないどころか、苛ついた様子の人さえいなかった。互いに譲りあい、許しあって、愛をもって動いたからだ。集まった150万人の若者みんなが、これからの時代を変えるために、ただ愛をもって動くことができたなら、戦争だって止められると思った。

 同じ道を、同じ光に導かれて、隣で歩く人の存在の、なんと尊いことだろう。今回、私は力をもらうばかりで、他人に手を差し伸べることができたとは到底思えない。だからこれからは、苦しみの中にある人の隣で、神の愛のうちに共に歩む人になりたい。

                      

ワールドユースデーリスボン大会 に参加して

福岡教区熊本地区 武蔵ヶ丘教会  本村隆紘

 カトリック信徒として、また、上智大学で神学を学んでいる者としてワールドユースデーには強い興味があり、教授や友人の勧めもあり参加を望むようになりました。

 来日以来4年ぶりの教皇様謁見ということもあり、とてもワクワクしながら準備したのを覚えています。信徒の割合が少ない日本ですが、キリスト教信仰をメジャーとしている世界中の若者と交流できたことは一生の財産になりました。

 日程としましては、7月末から5日間、コインブラという街でホームステイをしました。ポルトガルの文化や教会に触れながら、ホストファミリーと交流したり、他の国の巡礼者と散策をしたりしました。今でもホストファミリーとは連絡を取り合っています。

 リスボン入りしてからも、日本巡礼団だけのミサで3人の司教様から貴重なお言葉を頂戴したり、管区ごとの発表で交流を深めたりしました。日本中の青年と異国の地で分かち合いをし、神様からの大きな愛に与れたことはこの上ない喜びです。

 本大会期間中(8月1日~6日)はホームステイとは打って変わって過酷な日々でした。全員で体育館で雑魚寝をしたり、長距離の徒歩移動の後、150万人で野宿をしたりと、相当きつい思いをしました。それでも班や巡礼団のみんなと助け合い、寝食を共にし、教皇様のミサに与れたことは非常に稀有で貴重な体験であり、一生忘れたくありません。

 神学部で「学問」としてカトリックに触れている今、今回は「体験」として自分のアイデンティティを探る旅に出かけることができました。日本の青年たちのパワーはまだまだ有り余っています。今後の教会活動にも積極的に参加してもっと日本のカトリック教会を盛り上げていきたいです。

             

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