2027年7月16日 カトリック福岡司教区は、創立100周年を迎えます 

                

                

福岡教区創立100周年・準備の二年目にむけてのメッセージ
教区長 ヨゼフ・アベイヤ司教

             

 

 一年前にわたしたちは、福岡教区創立100周年記念日に向かって歩み始めました。一人ひとりにとって、信仰を深めるときとなり、福岡教区にとってこの地域に派遣された教会として福音を証しし、のべ伝える決意を新たにするために与えられた「恵みのとき」です。

          

 福岡教区が創立された1927年7月16日から98年が経ちました。その間、信徒、修道者、司祭、司教の働きによって教会は成長し、この地域で福音の光が灯されたのです。今まで福岡教区を担ってくださった多くの人々に心から感謝しなければなりません。教区の宣教司牧方針に書いてあるように、「福岡教区の共同体が今まで歩んできた道を振り返って感謝します。また、福音に触れるときに伝わってくる情熱に促されて歩み続けようとしています。それによって、希望をもって将来に向かって行くことができると確信しています」。何回も繰り返したように、「感謝」「情熱」「希望」はわたしたちの歩みを導く光です。

           

 同時に、長い歩みの中で教会は、福音の光を見失って自分中心にものを見たり、自分の都合だけでことを決めたり、排除されている人々に目を向けなかったり、また、人の心を傷つけたりしたこともあります。98年間の歩みを振り返るときに、これらの事実も見えてきます。神と人々にゆるしを求め、福音に立ち返る恵みを祈らなければなりません。教区創立100周年の記念日までの三年間は償いと回心のときでもあります。

          

 準備の一年目は終わりました。「互いに支え合う交わりの教会となる」ことを目標にした一年目でした。「ともに歩む」喜びをより深く味わうことができたのでしょうか。典礼において声と心を合わせて神を賛美し、同じ食卓を囲んで養われてきた自覚が深まったのでしょうか。また、交わりを大切にしながら、みことばの分かち合いや様々な学びのプログラムを通して共同体の基礎と活動のための原動力を養う場を作ることができたのでしょうか。色々な理由で、共同体から遠ざかった兄弟姉妹のことを心にかけて、この方々とのつながりを作り直すように具体的に努力したのでしょうか。わたしたちの教会の交わりに人々を招き、温かく迎えるように十分に務めたのでしょうか。一年の間に与えられた恵み、喜び、励ましを感謝しなければなりません。

          

 二年目のテーマに取り組む前に、一年間を振り返る必要があります、各小教区の委員会や総会でその振り返りを行い、前進できたことを感謝し、努力が足りなかったことを正直に認め、歩み続ける決意を新たにしましょう。一年・一年は神様の賜物です。大事にしたいと思います。

         

 そして、二年目を迎えます。二年目のテーマは、「未来に開かれた教会となる」になっています。特に、青少年の司牧と外国から来られた信徒とのつながりを深めることを目指しています。教区の宣教司牧方針にもっと細かくこのテーマの取り組みが説明されていますし、各小教区や地区でできることについてのヒントが示されています。また、個人的にできることも勧められています。それぞれの小教区で、二年目の間に特に何を大事にしたいかについて話し合っていただきたいと思います。青少年との関わりは、どの共同体にとっても重要な課題です。その取り組みを活性化するためのよい機会になるように祈ります。

          

 今日の典礼の中でいただいたみことばは、この二年目の歩みを照らしてくれます。「永遠の命を受け継ぐために」難しいことは要求されていません。ただ、遭遇する出来事や人々との出会いを真剣に受け止め、その中から聞こえてくる「神の呼びかけ」に耳を傾けて、具体的に応えることです。

           

 追いはぎに襲われた人に出会ったサマリア人はこれを示しています。彼は律法の一番大事な掟を実行しています。「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。また、隣人を自分のように愛しなさい」。あのサマリア人は倒れている人を前にして、その人を助けてあげました。これは「永遠の命」に導く道です。質問した律法の専門家にイエスは、ただ、「行って、あなたも同じようにしなさい」と言いました。今日の典礼の第一朗読のことばの意味を明らかにする場面です。「み言葉はあなたのごく近くにあり、あなたの口と心にあるのだから、それを行うことができる」。み言葉を心に留め、行うことは「未来に開かれた教会」を築く道です。

           

 100周年の記念日に向かって歩み続けます。特に、二年目の間、わたしたちの教会の未来を築いていくために大きな役割を果たすはずの青少年や外国から来られた信徒との関わりを深めながら進んでいきましょう。年齢、職業、活動などの多様性に富んだ共同体の絆を深めながら、みことばに耳を傾け、具体的に置かれている場において福音を生きるように支え合っていきましょう。

          

 今日、ミサの中で福岡教区創立100周年のための祈りを唱えると思います。特に最後のことばを深く味わってください。「天の父よ、これからもあなたの愛にとどまりながら、聖霊に導かれて福音の光をともしていくことができるようにわたしたちを見守ってください」。恵み豊かな二年目になりますように。

     

        

         

                        

⇒  MASS FOR THE BEGINNING OF THE SECOND YEAR OF THE JOURNEY TOWARD  THE CELEBRATION OF THE CENTENARY OF THE DIOCESE OF FUKUOKA

              

⇒ MISA DE INICIO DEL SEGUNDO AÑO DEL CAMINO HACIA LA CELEBRACIÓN DEL CENTENARIO DE LA DIÓCESIS             

                     

⇒ Thông điệp. NĂM THỨ HAI CHUẨN BỊ.  KỶ NIỆM 100 NĂM THÀNH LẬP GIÁO PHẬN FUKUOKA

                   

                             

福岡教区創立100周年のための祈り

天(てん)の父(ちち)よ、  

ten no chichi yo、

福岡教区(ふくおかきょうく)のこれまでの歩(あゆ)みを

Fukuokakyoku no koremadeno ayumi wo

支(ささ)えてくださったことに感謝(かんしゃ)します。

sasaete kudasattakotoni kansha shimasu。

この地域(ちいき)で旅(たび)する共同体(きょうどうたい)として、

kono chiiki de tabisuru kyodotai toshite、

神(かみ)の国(くに)の実現(じつげん)を待(ま)ち望(のぞ)みながら

kaminokuni no jitsugen wo machinozomi nagara

ともに祈(いの)り、みことばに耳(みみ)を傾(かたむ)け、

tomoni inori、mikotoba ni mimi wo katamuke、

ご聖体(せいたい)に生(い)かされて

goseitai ni ikasarete

人々(ひとびと)とともに歩(あゆ)んできました。

hitobito to tomoni ayundekimashita。

この道(みち)のりを振(ふ)り返(かえ)るとき、

kono michinori wo furikaeru toki、

聖母(せいぼ)マリアとともにあなたを賛美(さんび)し、

seibomaria to tomoni anata wo sanbishi、

すべてがあなたの恵(めぐ)みによるものと強(つよ)く感(かん)じます。

subetega anata no megumi ni yorumono to tsuyoku kanjimasu。

福音(ふくいん)を証(あか)しし、宣(の)べ伝(つた)えるよう

fukuin wo akashishi、nobetsutaeru yo

わたしたちを派遣(はけん)されたイエスの呼(よ)びかけに

watashitachi wo haken sareta iesu no yobikake ni

十分(じゅうぶん)に応(こた)えられなかったことをおゆるしください。

jyubun ni kotaerarenakattakoto wo oyurushikudasai。

天(てん)の父(ちち)よ、これからも

tennochichiyo、korekaramo

あなたの愛(あい)にとどまりながら、聖霊(せいれい)に導(みちび)かれて

anata no ai ni todomari nagara、seirei ni michibikarete

福音(ふくいん)の光(ひかり)をともしていくことができるように

fukuin no hikari wo tomoshite ikukoto ga dekiruyoni

わたしたちを見守(みまも)ってください。

watashitachi wo mimamotte kudasai。

わたしたちの主(しゅ)イエス・キリストによって     

watashitachi no shu iesu・kirisuto ni yotte。    

アーメン。          

a-men。            

                        

⇒ PRAYER FOR THE 100TH ANNIVERSARY OF THE DIOCESE OF FUKUOKA (英語の祈り)

⇒ ORACION PARA CONMEMORAR LOS 100 AÑOS DE LA FUNDACIÓN DE LA DIOCESIS DE FUKUOKA (スペイン語の祈り)

⇒ KINH CẦU NGUYỆN 100 NĂM THÀNH LẬP GIÁO PHẬN FUKUOKA (ベトナム語の祈り)

            

                                                

2027年 福岡教区創立100周年ロゴマーク

Diocese of Fukuoka(福岡教区)100th(100周年)1927年~2027年

               

 100という数字をデザイン。

「1」が十字架なのは、キリストに倣い従ってきた100年、

そしてこれからも変わらないという意味が込められている。      

              

「0」が正円なのは、何も欠けることのない状態(シャローム)を現し、

その円が重なり合いながら歴史が紡がれていくイメージである。


 緑はキリスト教美術において、希望・復活の色であるとされている。

                     

カトリック福岡司教区創立100周年にむけてのメッセージ
教区長 ヨゼフ・アベイヤ司教

                 

兄弟姉妹の皆さん、

 今日、喜びをもって、2027年7月16日に記念する福岡教区創立100周年を祝うための歩みを始めます。一人ひとりにとって、信仰を深めるときとなり、福岡教区にとってこの地域に派遣された教会として福音を証し、宣べ伝える決意を新たにするときになるように祈ります。

 福岡教区宣教司牧方針のことばを借りて、わたしたちの教区としての歩みの始まりを思い起こしたいと思います。

 「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい」(マタイ28・19)との主のみことばを受け止めた聖フランシスコ・ザビエルは1549(天文18)年、日本に主の救いの福音を伝えました。1557(弘治3)年には博多にも聖堂が建てられたといわれています。

 聖フランシスコ・ザビエルは日本宣教の保護者とされています。その後の450年の間、潜伏キリシタンの時期や明治初年の奇跡の再開を経て、イエス・キリストの福音は今のわたしたちのところに届いています。その間、わたしたちの何人もの兄弟姉妹は殉教を通して信仰を証ししました。殉教者の証を忘れることができません。わたしたちの教区の確かな土台になっているからです。

 約250年にわたるキリスト教弾圧の後、1854(安政元)年の開国に伴い、フランスからパリ外国宣教会の司祭が日本に派遣されるようになりました。1865(慶応元)年長崎大浦天主堂での「信徒発見」と呼ばれる出来事の2年後1867年(慶応3)年に、浦上教会の信徒により今村の潜伏キリシタンが発見されました。明治に入って1873(明治6)年に禁教が解かれると、パリ外国宣教会の宣教師たちによって今村、天草、馬渡島の教会は発展し、福岡、小倉、久留米、佐賀、熊本、人吉などにも教会が生まれ、成長していきました。

 1889(明治22)年頃からはショファイユの幼きイエズス修道会、マリアの宣教者フランシスコ修道会、シャルトル聖パウロ修道女会などのシスターたちも教区に派遣され、福祉事業や教育に貢献しました。

 1927(昭和2)年7月16日付けで布教聖省(現在の福音宣教省)は福岡司教区(福岡・佐賀・大分・宮崎・熊本の5県)を創立しました。初代の教区長はフェルディナンド・チリー司教(パリ外国宣教会)でした。当時の信者数は約7900人といわれています。翌年1928(昭和3)年に、宮崎と大分両県は福岡教区から分離されました。

 そこから、97年も経ちました。その間、福岡教区で、信徒、修道者、司祭、司教の働きによって、教会は成長し、この地域において福音の光が燈されてきたのです。皆さんの心には、様々な体験がよみがえってくることに違いないと思います。貴い遺産を受け継いでいます。今まで福岡教区を担ってくださった皆さんに心から感謝しなければなりません。教区の宣教司牧方針に書いてあるように、「福岡教区の共同体が今まで歩んできた道を振り返って感謝します。また、福音に触れるときに伝わってくる情熱に促されて歩み続けようとしています。それによって、希望をもって将来に向かって行くことができると確信しています。『感謝』『情熱』『希望』はわたしたちの歩みを導く光です。」この三年間心に留めていただきたいことばです。

             

 今日(2024年7月14日年間第15主日)朗読されたみことば(マルコによる福音6章7-13節)は心に強く響きます。わたしたちに向けられたイエスのことばとして素直に受け止めたいのです。イエスは弟子たちを派遣されます。すべての福音書に出てくる場面です。弟子たちの心に深く刻まれたことばだったと思います。福音書が書かれたときの初代教会の体験もその中で表れています。教会は派遣された共同体です。イエスはそのために弟子たちに権能を授けるが、それは、人々を支配する権能ではなく、「汚れた霊」から人々を解放する権能です。そのために物が必要ではありません。そのために必要なのは、神に対する信頼と人々に対する愛です。

 イエスのこのことばが大事にされたからこそ、教会は世界に広がって成長してこれたのです。宣教師たちをはじめ、洗礼を受けた者は、福音を告げるために、イエスのように人々の間に入って共に生活し、人々の喜びと苦しみを分かち合ってきました。それによって多くの人々は、神の愛のうちに癒しと希望をみいだし、共同体の中でそれらをともに感謝し、人生の歩みを支える兄弟姉妹を見つけたのです。パウロが書いているように、「神は、わたしたちをキリストにおいて、天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました」。

 しかし、長い歩みの中で教会は、福音の光を見失って自分中心にものを見たり、自分の都合だけですべきことを決めたり、排除されている人々に目を向けなかったり、また、人の心を傷つけたりしたこともあります。歩みを振り返るときに、これらの事実も見えてきます。神と人々にゆるしを求め、福音に立ち返る恵みを祈らなければなりません。教区創立100周年の記念日までの三年間は償いと回心のときでもあるはずです。

 イエスとの出会いに恵まれたわたしたちは、これからも福音に従って歩んで行きましょう。そして、多くの人々と、イエスとの出会いの中で与えられる喜びと希望を分かち合いましょう。自分にはできないと考える人もいるかも知れません。今日最初に読まれたアモスのことばを思い出してください。アモスは、自分の活動を止めようとする祭司アマツヤにこう答えます。「私は預言者ではない。預言者の弟子でもない。わたしは家畜を飼い、いちじく桑を栽培するものだ。ところが、主は家畜の群れを追っているところから、わたしを取り、『行って、わが民イスラエルに預言せよ』と言われた。」

 わたしたちも、主に呼ばれ、派遣されています。それぞれの召し出しに応えて、イエスの弟子として生き、福音を知らせる使命を与えられています。お互いに支え合いながら歩んで行きましょう。

            

 今年は特に、宣教司牧方針の第二の柱である「互いに支え合う『交わりの教会』となる」ということを心に留めて、具体的な取り組みを、各自、各小教区、各地区で考えていただきたいと思います。

 今日は、各小教区の兄弟姉妹とともに、福岡教区100周年のための祈りを唱えます。心を合わせて天の父に感謝し、これからの歩みの上に豊かな祝福を祈ります。

                 

「天の父よ、

福岡教区のこれまでの歩みを

支えてくださったことに感謝します。

これからも、あなたの愛にとどまりながら、聖霊に導かれて

福音の光をともしていくことができるように

わたしたちを見守ってください。

わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。」

                 

⇒ MASS FOR THE INITIATION OF THE CENTENARY

              

⇒ MISA INAUGURAL.HOMILIA              

                     

⇒  THÁNH LỄ KHAI MẠC

KỈ NIỆM 100 NĂM THÀNH LẬP GIÁO PHẬN FUKUOKA

                                                                                

             

                                     

福岡教区創立100周年 開幕ミサ          

                

2027年福岡教区創立100周年にむけ、一緒に歩みを始めるためのミサが捧げられます。  

           

日時  7月14日(日) 9時30分~

場所  カテドラル大名町教会 2階大聖堂

司式  ヨゼフ・アベイヤ司教(福岡教区長)

              

※このミサは、当日ミサに参加出来ない兄弟姉妹の皆さんにむけ、ライブ配信されます。下記よりご視聴ください。

                   

            

             

                 

                      

                     

                  

                  

         

               

       

     

              

                      

                

              

                                                                                     

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