おしえて!司教さま!! 〜こども記者たちの取材〜
Bihop! Tell us about YOU! (Interview by children)
福岡教区内のこどもたち(幼稚園~高校生)がカトリック福岡司教区の教区長、ヨゼフ・アベイヤ司教に質問を寄せてくれました。スペインで生まれ、多くの国々を訪問した経歴をもつ、アベイヤ司教。アベイヤ司教が一つひとつの質問に丁寧にこたえてくれました。
(アベイヤ司教の略歴は教区概要ページを参照ください。http://fukuoka.catholic.jp/about/)
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☆どこの国の出身ですか?
わたしは、スペインのカタルニャ地方に生まれました。わたしが生まれた町の名前はレイダです。
☆司教様は、何歳ですか?
71才です(編集注:取材時)。若い時もありましたよ。
☆子どもの頃の好きな遊びなんでしたか?
友だちとサッカーしたりしていましたが、わたしはバスケットボールのチームのメンバーでした。
☆お食事の時、好き嫌いをしてお母さんに叱られたことがありますか?
覚えていませんが、きっと叱られたと思います。
☆お勉強は好きでしたか?
どっちかと言えば、好きな方だったと思います。ただ、勉強したくないときもありました。
☆教会学校でいちばんたのしかったことはなんですか?
イエス様のことを学べること。そして、夏のキャンプも楽しかった。
☆ケーキを食べる日はいつですか?
ケーキをいただくときです。ただ、71才になってあまり甘いものを食べすぎるといけないのです。
☆好きな絵本は何ですか?
クリスマスの絵本です。たくさんあります。
☆スポーツでは何が好きですか?
サッカーとバスケットボールが好きです。
☆どんな遊びが好きですか?
ハイキング。昔はよく山登りしていました。
☆司教様は、どうして赤の帽子をかぶっているのですか?司教様のお洋服の赤いボタンと大きな赤いベルトがかっこいいです! どうして赤いベルトをつけるのですか?(編集注:正式には「赤紫」です)
司教の「制服」と言いましょう。全世界の司教は同じような服装しているから、そのつながりを感じることができます。
☆司教様は普段どんなお仕事をしているのですか?
福岡教区の人々が、もっとイエス様を好きになるようにさまざまなことを準備しています。説教を準備したり、活動を行ったりしています。そして、イエスを知らない人々にイエス様のことを伝えるためにいろいろなところに出かけています。それと、勉強したり、洗濯したり、夕食を作ったりすることもあります。ときどき、仕事を休んで散歩します。
☆司教様は、何時に寝て、何時におきますか?
仕事の関係で寝るのも起きるのも早いです。健康的かな!
☆どうして日本に来たんですか?
まだ若かったときに、わたしの修道会の総長神父様に日本へ派遣されたからです。「日本に行きなさい」と言われました。喜んで日本に来ました。
☆最初に覚えた日本語はなんですか?
「こんにちは」ということばでした。
☆司教様が日本に来てから何年たちましたか? 日本の国は好きですか?
最初に日本に来たのは48年前です。途中で24年間は日本を離れてローマへ派遣されました。6年前に24ぶりに日本に戻って来ました。嬉しかったです。はい、日本が好きです。自分の第二の故郷です。
☆日本に来た時、日本はどんな印象でしたか?
電車、バスなどは、全部時間通りに動いていました。48年前のことですが、そのときわたしの国では、あまり時間通りではなかったです。初めて日本に来たのは8月の終わりごろでした。あついなと思いました。それから、秋になって紅葉がとてもきれいと思いました。駅などの看板を見ても何もわからなかったので、困るときもありました。
☆日本の食べ物で好きなものはなんですか?
好きなものはたくさんあります。寿司が好きですし、焼きそばも、かつ丼も、果物と言えば柿が好きです。
☆司教様はどうして神父様になろうと思ったのですか?
わたしは、教会で侍者をしていました。その教会に色々な国で働いていた神父様方はよく来ていました。その話をきくと、自分も宣教師になりたいと思いました。イエス様の教えを大勢の人々に伝えたいと思いましたし、あの神父様方のように人々を助けたいと思いました。
☆どうして司教様になったんですか?
教皇様に福岡教区の司教になりなさいと言われたからです。
☆今まで訪れた国の中で一番好きなのはどこですか?なぜですか?
どの国にもすばらしいことがあります。山、海、自然を見て心は安らぎます。そして、その国の人々に出会って友だちになることもできます。大きい国があれば、小さい国もある。ただ、どっちが一番いいかときかれるとなかなか返事ができません。あなたたちも行ってみれば、同じことを言うと思いますよ。一番長くいたのは日本です。日本が好きです。
☆福岡教区の第一印象は?
長いキリストの教の歴史を持っている地域です。殉教者もいました。大事な遺産です。今は違った状況の中で新しい道を探さなければなりません。皆一緒に互いに支え合いながら。わたしは、福岡教区に来てからずっと新型コロナウイルスの感染が続いています。まだ十分にすべての小教区、施設や活動グループを知ることが出来ません。特に青年たち、高校生、中学生と出会うことを望んでいます。
☆思い出の教会はどこですか? その時の思い出を聞かせてください。
自分自身が働かせていただいた教会にそれぞれの思い出があります。
名古屋教区の緑ヶ丘教会は最初に派遣された教会として心に残っています。当時信徒数は40人ぐらいでした。
大阪教区の枚方教会に長くいました。信徒会館と修道院を建て直し、皆といい協力ができました。大きな思い出は、ほとんど毎週の土・日合宿です。青少年の活動はとても活発でした。
また、大阪教区の今市、門真、大東、玉造のそれぞれの教会で多くの人々と出会い、充実した日々を過ごさせていただいた。楽しかったのです。素晴らしい人々に出会うことができました。
☆(幼稚園の)先生たちよりお祈りが上手になるにはどうしたらよいですか?
心を込めてお祈りすることです。きっと先生はこれをしていると思います。
☆十字架につけられたイエス様をみて、司教様はどう感じますか?
大変だっただろうな、と思います。そして、イエス様が自分を十字架につけている人々をゆるしてあげたことを考えると、すごいなと思います。「天のお父様」を信頼していたから、それができたでしょう。
十字架に付けられて亡くなったイエス様は復活しました。イエス様の愛は、イエス様を十字架に付けた人々のにくしみより強かったのです。十字架を見るときに、いつもこれを思い出します。
☆福音の中で一番心に響くのはどれですか?
マリア様の歌です。ルカの福音書の1章46-55節です。マリア様のきれいな心が現れているからです。あなたもゆっくり読んでみれば、絶対に好きになると思います。
☆司教様が大切にしているものはなんですか?
神様とのつながりと他の人々とのつながりです。皆と仲良くになれば、平和と喜びが生まれてきます。むずかしいときもありますが、努力すればできることです。
☆神様の御心にかなうにはどういう風に生活すればよいでしょうか?
イエスはあるとき弟子たちに言いました。「わたしは道である」。イエス様が示してくださった道を歩めば神様はよろこびます。それは、一人ひとりの人間を神様の子供としてそんけいし、大切にすることです。
☆ご聖体を入れている鍵のついた箱の中で、どうやって、ご聖体は増えているのですか。神さまのちからで作られてふえるのですか?
鍵のついた箱は「せいひつ」と言います。その中で、ご聖体は増えないです。ただそこにおかれています。ミサに来れなかった人々、また、病気で教会へ行くことのできない人々に神父様がご聖体を持って行きますから、せいひつにおかれています。
☆聖人・聖女の中で、誰が一番好きですか? それはなぜですか?
難しい質問しますね。一番好きということより、一番親しく感じる聖人の何人かの名前を挙げます。
聖アントニオ・マリア・クラレット:わたしの修道会の創立者だからです。また修道会の殉教者たちをも身近に感じています。
後は、個人的に何回か会った二人の聖人がいます:聖ヨハネ・パウロ二世とカルカッタのマーザ テレサです。
番外編:飯塚聖母幼稚園の職員からも質問が寄せられました。
★カトリック園で働く私たちにとって、一番大切な心とはなんですか?
謙虚であること、一人ひとりの子供と心から尊敬して関わることではないでしょうか。
★神様へ祈りが届くように、コロナウイルス感染の収束等を子ども達と職員全員でお祈りをしています。お願いするばかりでよいのでしょうか?
新型コロナウイルスで苦しんでいる人々のために祈り、その人々を助ける知恵と力を祈ることが大事だと思います。
★子どもの純粋な心をとても羨ましく思うことがあります。私たちが少しでも子ども達の心に倣うためにはどうすれば良いのでしょうか?
イエス様が仰ったように、「子どものようにならなければ、天の国に入ることが出来ない」。子どもを見て、人間としての基本的なところに目覚めさせられる。このメッセージを大事に受け止めたいですね。
★日々、反省ばかりです。成長する為には、1日の最後にどんなことを考えるのがよいですか?
振り返りがとても大事です。ただ、それは自分を評価するためだけではないはずです。振り返りを通して、どれだけ多くの人々に助けられ支えられているかに気づいて、感謝が生じてきます。また、人を傷つけたことにも気づいてゆるしをいただく必要があることも分かります。振り返りを通して成長するはずです。
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本企画に協力してくださった、笹丘教会、箱崎教会、今村教会、本郷教会、飯塚教会、飯塚聖母幼稚園の子どもたちと関係者の皆様、ありがとうございました。
◆二番目の写真クイズの答え:アベイヤ司教は前列右から2番目です◆