特集:「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑨
9月1日から11月30日まで、福岡教区養成教化委員会の企画で、フランシスコ教皇訪日の際に使われたメッセージ「すべてのいのちを守る」をさらに考え、その理解を深めるために資料が提供されます。毎週火曜日更新。
「コロナ禍の中にこそ、すべてのいのちを守る」⑨ 2020年10月27日
~教皇フランシスコと共に考え、実践するために~
「一つの人類の家族として、同じ人間のからだを持ったともに旅する者として、また共通の家である地球に住む子どもとして、わたしたち一人ひとりがそれぞれの信仰や信条という豊かさとそれぞれの意見を持ち、それでもなお全員が兄弟姉妹と認め合える世界をともに思い描きましょう。」(教皇フランシスコ、2020年10月6日ツイッターより)
カトリック教会の特徴:「一致」と「多様性」
10月「福音宣教の月間」④
メッセージ:ヨゼフ・アベイヤ司教
教皇フランシスコの『福音の喜び』の基となった「キリスト教信仰を伝えるための新しい福音宣教」をテーマとした第13回通常シノドスには全世界から262人が集まりました。各大陸から、司教、修道者、信徒が三週間にわたって、教会の現状とこれからの福音宣教の在り方について話し合いました。
シノドスに参加して、強く感じたのは、教会の「一致」と「多様性」。教会を、一人ひとりにその場が与えられている「神の家族」として育てながら、人々や国々の間に正義と和解のために働くアフリカの教会。世俗化という厳しい情況の中で福音を証しし伝えようとするヨーロッパの教会。小共同体を中心に互いに助け合いながら、貧しい人々の人権の尊厳を求め続けているアメリカの教会。信仰の証しとして環境課題に必死に取り組んでいるオセアニアの教会。多宗教、多文化、貧しい人々と疎外されている人々との対話を大事にしながら歩んでいるアジアの教会。様々でした。ただ、こういう違いを超える一致を感じました。教会は、自分らしくいられるところだと改めて感じました。
小教区も教区もこうであるべきでしょう。信徒がいて、修道者がいて、司祭と司教がいます。時々、「司祭中心」、「信徒中心」と言うことばを聞きます。そうではなくて、教会は「キリスト中心」でしかあり得ないのです。一人ひとりがそれぞれの召し出しとそれに伴う違った形での信仰の生き方に呼ばれています。しかし、「共に」に歩むときこそ、教会の本当の美しさが表れます。そして、実りのある福音宣教が可能になります。「共に生きる」「共に歩む」姿は、福音を語ります。
ふりかえりましょう
①この文章を読んで、あなたの心に留まったところ、響いたところはどこの部分ですか。それはなぜでしょう。
②あなたの生活の中でどのように「福音宣教」を実践することができるでしょうか。
9月1日から11月30日まで、福岡教区養成教化委員会の企画で、フランシスコ教皇訪日の際に使われたメッセージ「すべてのいのちを守る」をさらに考え、その理解を深めるために資料が提供されます。毎週火曜日更新。