第5回(最終回) 3.環境問題と福音宣教 (4)福音化(福音宣教)
◆第4回はこちら⇨第4回 3.環境問題と福音宣教 (3)失われた調和を回復させ一新したキリスト(後半)
(以下の文章はカテケージスからの抜粋です。日本カトリック司教協議会会長カテケージス「環境問題と福音化」の全文はこちら(外部リンク)⇨https://www.cbcj.catholic.jp/2021/08/06/22923/ )
3. 環境問題と福音宣教
(4)福音化(福音宣教)
復活されたイエスは、弟子たちにこう言われました。「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。」(マルコ16・15)この「すべての造られたものに福音を宣べ伝える」とはどういう意味か、黙想するといいでしょう。
「教会にとって福音をのべ伝えるとは、『よい知らせ』を人類のすべての階層にもたらし、『わたしは万物を新しくする』とあるように、固有の力で人類を内部から変化させ、新しくするという意味をもっています。(….)福音化の目的は明らかに、この内的変化であります。(….)教会がのべ伝えるメッセージの神聖な力によって、人々各自の、あるいは集団的な良心、彼らが従事する活動、彼らの生活や具体的環境を変えようと努めるとき」、「教会は福音をのべ伝えていると言えるでしょう。」(『福音宣教』18)
社会環境を福音化するためには、福音化するキリスト者がまず福音化される必要があります。
キリストは、十字架上で死ぬという神の愛によって、人間と神を和解させ、また人間同士と環境との和解を実現しました。この出来事が福音です。そしてその福音の源が神の子救い主イエス・キリストご自身(マルコ1・1)です。従って、その福音には、わたしたちが自然環境に対してどのように振る舞い、どのようにかかわるべきかについての教えも含まれています。言い換えると、社会環境だけでなく、自然環境に対して、キリストによって示された神の愛を実践することが福音宣教、つまり福音化になるのです。
振り返りのポイント
5回のオンライン養成のまとめとして、「すべてのいのちを守るため」の祈りを自分の言葉で捧げ、黙想してみましょう。
「世界宣教の日(2021年10月24日)」の教皇メッセージを読み、自分はどのような関わりに招かれているかを思いを巡らしましょう。
「すべてのいのちを守るための月間」をきっかけに始まる、和解の旅(神との和解、人間同士の和解、環境との和解)。この歩みを具体的な形で実践できるように、準備しましょう。
実りの秋。改めて、神との関係、周囲の人との関係、自然との関係に見出される「実り」を味わい、賛美を捧げましょう。
また、10月4日に記念される聖アッシジのフランシスコの「太陽の賛歌」を味わってみましょう。